クライアントの「営業メール問題」を解決するWordPressフォームプラグイン「Shed Form」

サイトを納品してしばらくすると、クライアントから連絡が来ます。「お問い合わせフォームに営業メールばかり届いて、本当の問い合わせが探せない」。

Web制作の現場でよく聞く話です。フォームが機能しているからこそスパムも届く。そしてその相談は、フォームを構築した制作会社に来ます。

本コラムでは、こうした現場課題に向き合って開発されたフォームプラグイン「Shed Form」を紹介します。

「Shed Form」とは

Shed Formは、ホームページ制作・プラグイン開発・業務システム開発と幅広い現場を経験してきた開発者が、「実務で本当に使えるフォームプラグインがほしい」という動機から開発した、日本語サイト向けWordPressお問合せフォームプラグインです。

制作会社の視点で見たとき、フォームプラグインに求められることは2つに絞られます。

  • 構築・納品が速く、クライアントが自分で運用できること
  • クライアントの受信ボックスに、必要な問い合わせだけが届くこと

WordPressプラグインディレクトリ(wordpress.org)から無料でインストールでき、商用サイトへの導入も可能です。

制作現場の2つの課題

制作現場の2つの課題

1.構築と手離れに時間がかかる

ショートコードやHTMLによるマークアップが必要なプラグインでは、フォーム1つを仕上げるのに想定以上の時間がかかります。

さらに納品後、「項目を1つ追加してほしい」という依頼が来るたびに制作側が対応しなければならないケースも多く、手離れが悪くなりがちです。

 

2.クライアントから「営業メール対策をしてほしい」と言われる

フォームを公開すると、SEO会社・システム開発会社・人材会社などからの営業連絡が届くようになります。これはどのサイトでも起きることですが、量が増えるほどクライアントが本当に必要な問い合わせを見落とすリスクが高まります。

外部のスパムフィルターサービスとの連携で対処することもできますが、設定の手間やコストの説明を制作会社側が担うことになり、対応コストも増えます。

Shed Formが解決する2つのポイント

1.ノーコードの専用UIで素早く構築、納品後はクライアントが自走

Shed Formは、WordPressの投稿画面とは独立した、フォーム作成に特化した専用の管理画面を備えています。

「行を追加」してフィールドを配置する直感的なUIにより、HTMLの記述は不要です。レイアウト(テーブル型・スタック型・インライン型・DL型)やラベル幅・最大幅を管理画面から調整でき、右側の「プレビュー」でリアルタイムに確認しながら構築を進められます。確認画面・完了画面も追加プラグインなしで標準搭載しています。

納品後は、クライアント自身が管理画面から項目の追加・順序変更を行えます。「あの項目を足してほしい」という依頼も、自分で対応してもらえる状態で渡せます。

 

2.NGフレーズによるサイレントブロックで、受信ボックスをクリーンに保つ

Shed Formの最も特徴的な機能が、「NGフレーズ」によるサイレントブロックです。

仕組みはシンプルです。「セミナーのご案内」「業務提携」「SEO対策」など、営業連絡に多く含まれる文言を管理画面に登録しておきます。登録済みのフレーズが含まれた送信があった際、送信者の画面には「送信が完了しました」と表示されますが、管理者へのメール送信は行われません。

この「サイレント」という点が重要です。送信を弾くのではなく、何事もなかったように処理するため、送信者はブロックされていることに気づきません。フレーズを変えて再送するといった回避行動が起きにくく、フィルターとして安定して機能し続けます。

定番の営業フレーズ(セミナー勧誘・FC勧誘・ウェビナー誘導など)は初期値として登録済みのため、インストール直後から機能します。フレーズの追加・編集はクライアント自身が管理画面から行えるため、「また別の営業連絡が来ている」という相談があれば、クライアントが自分でフレーズを追加して対処できます。

なお、Cloudflare Turnstile(無料のボット対策)との連携・IPアドレスブロック・レート制限も標準搭載しており、ボット送信や短時間の連続送信にも対応しています。

スパムメールをしっかりブロック

乗り換えの選択肢として:MW WP Formからの移行を検討されている方へ

※ Shed Form と MW WP Form は別の作者による完全に独立したプロジェクトです。公式な継承関係・提携関係はありません。以下は、MW WP Form からの乗り換え先のひとつとして Shed Form を検討される方向けの情報です。

MW WP Form を使い続けている場合でも、Shed Form への移行手順はシンプルです。HTMLコーディングを必要とせず、専用の管理画面で直感的に同じフォーム構成を再現できます。作成後は、生成されたショートコードを固定ページの旧コードと差し替えるだけで切り替えが完了します。

フォームの数が多い場合や移行作業を効率化したい場合は、有料アドオン「Shed Form MW WP Form Importer」が利用できます。MW WP Form のフォーム定義を Shed Form 形式に自動変換してインポートできるため、手作業での再設定を大幅に省けます。詳細は wpshed.jp をご確認ください。

MW WP Formは2023年に開発終了を発表しています。
また、ファイルの添付機能についても将来的に利用できなくなる可能性が公表されています。
最新情報はMW WP Form公式サイトでご確認ください。

まとめ:次回の実案件から「Shed Form」という選択肢を

Shed Formは、構築にかかる時間と納品後のサポートコストを削減しながら、クライアントの受信ボックスに必要な問い合わせだけを届ける仕組みを標準で備えたフォームプラグインです。

ぜひ、次回のWordPress案件の選定候補として、Shed Formを試してみてはいかがでしょうか。